Italian Restaurant Baser メインイメージ

◆大野屋総本店

大野屋総本店 社長 福島茂雄さん

福島茂雄さん

「着物を着るすべての人に喜んでいただける足袋を作りたい」

 歌舞伎で使う足袋は、配役に合わせて色や柄のあるものを使うのが一般的です。たとえば歌舞伎十八番のひとつ『助六』の足袋は鮮やかな黄色。奴さんらしい力強さを見せるため履き口もくれているのも特徴です。また、旅立ちの場面では、紐足袋を結ぶ動作が出発を現す小道具になることもあります。
 役者さんの足袋を誂えるときは、楽屋にお邪魔して足形をとります。靴と違って余らせて履くことはないため、足袋は足や指の長さ、甲まわりに加え、親指の長さや太さまで細かく計測。そこに正座の長い場面で履くので少々ゆとりを、など役柄に合わせた調整を加えて形を決めます。
 店内の工房で行う縫製は、パーツごとに縫製担当者が決まっています。そうすれば、縫う人の違いによって履き心地が変わる、ということもありませんので。作りは昔ながらの手法ですが、底地だけ色を使った足袋など新しい品にも挑戦しています。お着物を着る全ての方に、喜んでいただける足袋をこれからも作り続けていきたいですね。

歌舞伎を楽しむアドバイス

  • 和の文化には、現代の日常にはない物の見方や考え方があり、知るほどにたくさんの発見が。お茶やお花などの習い事が暮らしにあるだけで、潤いが生まれる気がします。歌舞伎を観に行くときにお着物を着ていくだけでも、背筋が伸びて気分が変わり、特別な時間を過ごせますよ。
 
  • プロフィール

    '68年東京生まれ。大学卒業後、3年間の商社マン経験を経て、家業である大野屋総本店を受け継いだ7代目。
    和の文化を愛し、長唄や香道をたしなむ一方、乗り物が趣味で船や車、オートバイを楽しむアクティブな一面も。
  • 福島茂雄さん
 
企業紹介
  • 大野屋総本店
  • 安永年間創業、200年以上に渡り足袋の製造・販売を行う老舗。現在も店内の工房で職人が裁断から仕上げまでを行う。店の奥には名だたる歌舞伎役者の誂え用足形がずらり。先々代が考案した「新富形」の足袋は底を狭く、爪先をふっくら仕上げて足が美しく見えると評判。
  • http://www.oonoyasohonten.jp